業務案内

日本土壌協会の案内

2018年4月現在

沿 革
 当協会は、昭和22年に酸性土壌改良を推進する酸性土壌改良協会として発足しました。その後、昭和26年に業務の範囲を広げ、農林水産省認可の「財団法人日本土壌協会」が設立されました。平成24年4月からは、公益法人制度改革に伴い土地生産力の増進、土壌健全化の促進、環境保全型農業の推進を目的とする「一般財団法人日本土壌協会」となりました。

活 動
 当協会は、土づくりに関する全国唯一の公益法人として、①土壌医検定試験・資格登録事業と関連する研修事業(平成24年度から)、②土壌診断と営農改善の支援、③土づくり資材等の特性や効果の評価試験、④堆肥等の品質認証や利用の調査・試験、⑤土づくりに関する普及・啓発活動とともに、⑥環境保全型農業等の推進のための関係協議会等の事務局として活動を行っています。



土壌医検定・資格付与と研修事業の実施

 土づくりに関して、近年、土壌養分バランスの崩れによる生育障害や土壌病害虫等が問題となっていますが、公的機関を中心に指導できる人材が少なくなってきています。
当協会では、このような状況に対応し、土づくり指導を担う人材を育成・確保していくため、平成24年度から土壌医検定試験・資格登録事業を開始しております。
 土壌医検定試験は1~3級の3試験区分があり、自己の知識、技術レベルに応じて受験できるようになっております。土壌医検定試験を目指す方に対しては、研修会を行っています。
検定試験合格後は、当協会に登録していただくことによって、試験区分に応じた土壌医等の資格の名称を用いることができます。

〔検定試験と資格の関係及び知識・技術レベル〕

 土壌医資格登録者数は、年々増加しており、平成30年3月末現在では3,548名となっております。
 資格登録者に対しては、レベルの維持、向上のため、土壌診断の実践力向上のための研修会を実施しています。また、資格登録者の研鑽や情報交流の場として、資格登録者を中心とした土壌医の会の組織化を推進してきております。

〔土壌医資格登録者数〕             (名)
資格名 30年2月末
現在
29年2月末
現在
対前年
増減
土壌医 145 120 25
土づくりマスター 937 851 86
土づくりアドバイザー 2466 2260 206
合   計 3548 3231 317



土壌診断に基づく施肥改善、営農改善業務

 当協会では健全な土づくりを推進する上で基本となる土壌診断や堆肥等の分析・測定を行っております。診断に当たっては、特に農作物の収量、品質の向上との関連を重視してアドバイスをしております。診断メニューは、土壌の化学性とともに、物理性や生物性についても取り揃え、総合的に診断できるようにしています。化学性や生物性の分析については、専門の分析機関と提携して行うとともに、物理性や堆肥の腐熟度等の測定については、当協会で行い、分析結果を基に改善提案をしています。特に近年、土壌病害やセンチュウ害が重要な問題となっていることや、最近の生物性診断技術の進歩を考慮して、29年度から生物性のメニューを拡充して対応しております。
また、産地の収量、品質のレベルアップのための土壌診断も行っております。これについては、現地での作物の収量や品質格差要因の解析などを通じ、改善提案を行っております。

   
 写真上:ホウレンソウ葉の黄緑斑の障害
[pHが高いことによるMn欠乏] 

写真右・右上:
土壌物理性測定の実施状況
 



土づくり資材等の特性とその効果の評価試験

 各種の堆肥、肥料、土壌改良資材やその製品化プロセスでの評価とともに、資材の新たな価値を見出すための試験などについて、企業等からの受託により圃場試験を行っています。調査試験は、内容により土壌の化学性、物理性、生物性の分析、作物の生育、収量調査とともに、内部品質等の分析も行い、試験結果の報告書をまとめています。

  
写真:試験圃場(千葉県白井市)とポット栽培による堆肥等の特性試験(右端)


堆肥の品質評価と改善アドバイス

 堆肥は十分熟成した品質の良いものが求められますが、一般に品質にバラつきがあります。こうした中で当協会では堆肥等の品質について確認業務を行っております。
特に食品リサイクル堆肥については、当協会がその認証機関として申請に基づき堆肥の発芽率、発酵温度等を確認し、品質証明(FR認証)を行っています。
なお、 品質の良い堆肥の普及を図るため、使用される原材料を問わず、各種堆肥や汚泥コンポストの品質の確認事業も行っています。
品質改善が必要な堆肥については、改善のアドバイスを行っております。

 
 認証合格堆肥の表示例  



食品廃棄物等のメタン発酵と発酵消化液の利活用推進

  食品廃棄物等のバイオマス利用を推進するため、現在、バイオマス廃棄物のメタン発酵とメタンガス利用によるエネルギー利用が推進されております。
特にメタン発酵の推進に当たってはその消化液の利活用が課題となっています。
当協会ではメタン発酵消化液の液肥利用についての調査試験や食品リサイクルループを形成するためのアドバイスを行っております。
 


デジタル土壌図の管理と利活用推進

 土壌の種類や土性の分布状況を表わす土壌図は、現在デジタル化されており、当協会がCD‐ROMで一括管理しています(土壌図データCD‐ROMとして有償頒布しています)。
高品質農産物と土壌の種類、土性とは密接な関係があり、適地、適作を通じ農産物のブランド化に活用できるほか、土壌の種類等による有機物の分解特性や施肥効率が異なることから、土壌図は施肥設計の基礎資料となります。
当協会の土壌図は、土壌の種類のみならず土性の分布を見ることができる等より詳しい情報が盛り込まれており、営農現場でより活用しやすいものとなっております。
また、専門家以外の方でも扱いやすいよう、Google Earth上で利用できる土壌図データを作成するなどより活用しやすいものとなっております。



 

刊行物の出版等

定期刊行物
 土壌医資格登録者や指導的農業者等を読者対象とする現場向きの技術情報誌である「土づくりとエコ農業」(隔月誌)を刊行しています。
最近では、現地で問題となっている土づくりに関する重要問題の特集や土壌医の活動成果などの情報を掲載しています。
 平成30年度においては、現在、各地で問題となっている主な作物の土壌病害やセンチュウ害を特集テーマとして連載することとしています。
土壌医検定参考書の出版
 土壌医検定試験用として1、2、3級対応の参考書や既出問題集を発刊しています。参考書は受験用としてのほか、現地での土づくりや土壌診断等実施の手引き書としても活用されています。
検定試験の級別問題は、基本的にこれらの参考書から出題されます。
 また、平成30年度においては、土壌医検定試験既出問題集(2012~2014年)の続編として 2015~2017年版土壌医検定試験既出問題集を刊行することとしています。
各種土壌関係刊行物の出版
 「堆肥等有機物分析法」、「土壌、水質及び植物体分析法」、「土壌改良と資材」、「全国農耕地土壌ガイドブック」等の刊行物を出版しています。

 
<定期刊行物>  <土壌医検定参考書>


 

関係協議会等の事務局活動

土壌医の会全国協議会の活動

 土壌医資格登録者の研鑽や人的交流の場である土壌医の会の全国組織として土壌医の会全国協議会 (事務局:(一財)日本土壌協会)が平成29年3月に結成されました。
土壌医の会については、現在、地域土壌医の会7組織、事業体土壌医の会が18組織で計25組織が結成されています。
今後、資格登録者数の増加が一層見込まれる中で、多くの資格登録者が研鑽でき、人的ネットワークの形成、土づくりの普及、資格登録者の活用促進を一層図っていくため、土壌医の会の組織化を一層推進していくこととしています。

 区 分 設置数  備考
 土壌医の会全国協議会 1  H29年3月結成
 地域土壌医の会 7  沖縄、高知、首都圏、新潟県、信州、柏、
 北海道オホーツク
 事業体土壌医の会 18  企業内の土壌医の会
 計  26  

土壌医の会全国協議会では次のような取組みを行っています。
(1)資格登録者の資質の維持・向上
全国交流大会、研究会、研修会の開催を通じ、研鑽機会の拡大と人的交流や情報交流を深めています。また、地域土壌医の会を中心に組織化を進め、各地で研鑽活動、人的交流等が一層活発となるよう進めています。

(2)土づくりの普及と活用促進
土づくりの普及を推進するため、農業高校、農業大学校等若い層や農業者に重点を置いて受験支援等の活動を行っています。また、ウェブサイトでプロフィール等を掲載し、資格登録者の活用促進を図っています。

全国エコファーマーネットワーク活動

 環境保全型農業の一層の推進を図るため、全国のエコファーマーが連携し相互に研鑽し技術力・経営力の向上を図る場として、エコファーマー等を会員とする全国エコファーマーネットワークが平成22年9月に設立されました。これまで、全国交流会、技術研修会、消費者との交流会の開催やネットワーク通信の発行により技術研鑽や経営力を高める活動を行っています。

    

全国エコファーマーネットワーク      研修会(土づくり基礎講座)の中での現地見学会

 ネットワークでは、活動の輪を一層広げるために会員が使用できる「シンボルマーク」を平成24年3月に作成しました。現在、会員増加とマークの活発な利用が一層図られるように広報活動に努めています。

土づくりの推進(土づくり推進フォーラム、全国土壌改良資材協議会等の活動)

 土づくりに関心を持つ個人、団体、企業、研究者等で構成する「土づくり推進フォーラム(任意組織)」を組織化し、土づくりに関する講演会、シンポジウムを開催しています。
また、各種土壌改良資材の関係企業によって構成される「全国土壌改良資材協議会」においては、微生物資材の利用者の一層の信頼が得られるよう自主表示基準に基づく表示の推進や現地研修会等を開催し、より良い土壌改良資材の開発、普及を図っています。
この他、食品廃棄物のリサイクル推進ための肥料化、飼料化等に関心の高い食品関係企業や畜産農家等で構成される「全国食品・畜産有機資源リサイクル協会」、都道府県農業試験場の土壌保全調査関係業務に携わる者を構成員とした「土壌保全調査事業全国協議会」、農村地域計画を専門とする技術士から構成される「農村地域計画研究会」の事務局を行っています。

土壌協会の賛助会員の加入募集

 当協会には協会の目的に賛同し、後援していただける企業・団体・個人を対象とした賛助会員の制度があります。入会すると個別のアドバイスや情報提供の他、雑誌(「土づくりとエコ農業」)の提供等のサービスが受けられます。


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