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堆肥等有機物分析法

(2010年版)


A4判 212頁 頒布価格 3,085円(税込)

発行元:(財)日本土壌協会
TEL:03-3292-7281 / FAX:03-3219-1646

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はしがき
 

 本書は多種多様な有機物を原料とする堆肥等有機物の品質・成分の分析・評価法について10年前に出版した「堆肥等有機物分析法」を大幅に改訂したものである。

 国は農業が将来にわたりその自然循環機能を生かすとともに、土づくりを基本とした化学肥料、農薬の使用軽減等による環境への負荷の軽減に配慮した持続的農業の普及浸透を図ることが重要な課題と位置づけて、平成11年にいわゆる農業環境3法として「持続農業法」、「肥料取締改定法」、「家畜排せつ物法」を公布した。さらに、食品廃棄物の発生を抑制するとともに、食品循環資源の有効利用を促進することで、循環型社会の構築を目指して、「食品リサイクル法」が平成12年に制定、平成19年にその一部を改正した。

 関係法令が整備されるに伴い、堆肥等有機質肥料が土壌肥沃度の向上のみならず、環境保全型農業、有機農業を通して自然循環機能の維持増進や循環型社会の構築に大きく貢献する資材であることが再認識されるようになった。一方では、堆肥等有機質肥料の原料が従来よりも一層多彩になり、良質な堆肥等有機質肥料を製造するために、品質評価、品質表示の正当性が強く求められるとみられる。その結果として分析試料数や分析項目が今後増大することが必至であり、微量要素等の分析は今までと同様に、高額の分析機器を備えた実験施設において熟練した分析技術者に頼るしかないが、その他の一般的な分析項目では現場の技術者が必ずしも熟練していなくてもマニュアルに従って分析することを迫られる時代に移りつつある。

 このような背景を踏まえて、本改訂版は研究者、学生のみならず現場技術者等も対象に、旧版よりもー層実用性の高い分析書を作成することとした。特に留意した点は、①用紙とフォントのサイズを大きくした、②複雑な手順の分析項目にはフローシートを挿入した、③多量要素の分析には簡易分析法も加えた、④分析方法が幾つかある項目では汎用性の高い方法を優先的に取り上げた、⑤腐熟度判定法は簡易で実用性の高い方法に校った、⑥巻末に参考資料として肥料取締法(抜粋)、食品リサイクル肥料認証制度実施要綱、原子量表、係数・逆数表、MNP表、基本的な実験器具を添付した。

 終わりに当って、本書の作成にご協力を頂いた執筆・編集者各位に厚くお礼を申し上げる。

 平成22年3月

財団法人 日本土壌協会   

 

目 次
 

Ⅰ.堆肥化と堆肥品質
  1.堆肥とは
  2.腐熟度の意義と堆肥化の目的
  3.堆肥の原材料
  4.基本的な堆肥化方式
  5.堆肥の成分組成
  6.好気的・嫌気的発酵における物質の変化
  7.堆肥品質の基準と表示

Ⅱ.分析用試料の採取・調整法
  1.採取方法
  2.調整方法

Ⅲ.腐熟度判定法
  1.熱水抽出液によるコマツナの発芽率
  2.堆積物の品温
  3.酸素消費量(コンポテスター)
  4.BOD
  5.二酸化炭素放出速度
  6.水溶性フェノール等によるバーク堆肥の腐熟度判定
  7.pHによる生ごみ堆肥の腐熟度判定

Ⅳ.主要成分分析法
 Ⅳ-1.項目別分析法
  1.水分
  2.pH
  3.電気伝導率(EC)
  4.有機炭素
  5.全窒素
  6.アンモニア態窒素
  7.硝酸態窒素
  8.尿酸態窒素
  9.酸性デタージェント繊維および酸性デタージェント溶液可溶有機物
  10.リン
  11.カリウム
  12.カルシウム
  13.マグネシウム
  14.ナトリウム
  15.粗脂肪
  16.粗灰分

 Ⅳ-2.簡易分析法
  1.全農型土壌分析器(ZA-Ⅱ)
  2.携帯・設置併用型土壌分析器(ZAパーソナル)
  3.小型反射式光度計(RQフレックス)

Ⅴ.微量元素分析法
 Ⅴ-1.試料の前処理
 Ⅴ-2.主要な機器分析法
  1.吸光光度法
  2.原子吸光法
  3.ICP発光分析法
  4.ICP質量分析法
 Ⅴ-3.項目別分析法
  1.ホウ素
  2.クロム
  3.マンガン
  4.コバルト
  5.ニッケル
  6.銅
  7.亜鉛
  8.ヒ素
  9.カドミウム
  10.水銀
  11.鉛

Ⅵ.微生物測定法
  1.好気性細菌
  2.嫌気性細菌
  3.放線菌
  4.糸状菌
  5.硝化菌
  6.セルロース分解菌
  7.作物有害微生物
  8.衛生細菌

参考資料
 Ⅰ.肥料取締法(抜粋)
 Ⅱ.食品リサイクル肥料認証制度実施要綱
 Ⅲ.原子量表
 Ⅳ.係数・逆数表
 Ⅴ.MPN(Most Probable Number)表
 Ⅵ.基本的な実験器具